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Botania
投稿日時: 2025-08-02 23:18
オリジナルキャラクター「Boania」を再現した改変です。
植物図鑑の擬人化で、頭に被っている本が本体。
髪の毛がページになっており、頬にはとある数字を表すデカールを施しています。
また、腰のリボンには一輪のバラが添えられています。

以下ストーリー

数十年も前に火災によって全焼した図書館が突如山奥に姿を現した。
好奇心旺盛な一人の少女ロセがそれを見つけ、中へ入ってみれば、見たことがない「本」に出合った。今やすべての情報は携帯端末を通して得ることができる時代、彼女は文字通り、初めて本という存在に出会ったのだ。
ロセは二階に落ちていた新聞記事を発見する。かつて政府が本を禁じ、爆弾によって放火されたというものだ。
少女は本を取る。冒険心を擽る偉人の伝記、心を穏やかにする童話。様々な本が並ぶ中、彼女はある一冊に目を奪われた。それは植物図鑑。花や葉、根に至るまで精彩に手描きされたものである。
図鑑を読み進めていると、ふと本の間から何かが零れ落ちた。コケモモが描かれた一枚の栞。ロセがそれを拾ったその時、天窓を焼夷弾が貫き、硝子の割れる音が耳をつんざく。それは図書館の歴史をなぞるかのように、たちまち火が床を這っていく。少女は図鑑と栞を抱え、すぐに逃げ出した。
ロセは急いで階段へ向かう。しかし、その手すりに手を掛けた途端、脆くなった木製の支柱が折れ、少女の視界は傾き、二階から転落してしまう。咄嗟に受け身を取ることもできず、動かすこともできないほどの痛みが左足に走る。挫けずに少女は藻掻くが、見上げた先には、燃える柱が目前に迫っていた。
ーーその国は隣国からの圧力と国内の抵抗運動により政府機関が麻痺しつつあった。いざ戦争が始まれば、蹂躙と等しいほどに呆気なく占拠された。
数年後、新しくなった地域では思想の自由が認められるようになっていた。書物の保全を推進する団体は、残った資料を探すために焼け落ちた図書館に訪れる。
保全団体が図書館に着くと、構成員の一人が声をあげる。彼が指した先を見れば、黒い瓦礫に背を預け、黙々と本を読む一人の少女がいた。
彼女は何も知らなかった。ここで何があったのか、なぜここにいるのか、そして自身の名前すらも。頭に乗せられた分厚い本に因んで、彼女はボタニアと名付けられた。

【██図書館跡地で保護された少女について】
仮称:ボタニア
出自不明。記憶の欠落がみられる。食事、睡眠を必要とせず、あらゆる外傷を受けない。しかし、高温のものに対して忌避する傾向がある。頭部の植物図鑑はいかなる方法でも取り外すことはできない。また、右頬に謎のデカールが付いている。
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